金田城・対馬の観光|壱岐ツアー・対馬ツアー・国内旅行のビーウェーブ

かねだじょう

金田城

公開日:2022.12.6

金田城

対馬に坊人が築いた要塞

対馬市美津島町にある浅茅湾に突き出した半島、城山(じょうやま・標高276m)に築かれているのが金田城址です。
日本書紀に「天智天皇6年11月、對馬の国金田城を築く」と記載されていて、天智天皇6年とは西暦667年にあたり、築造から1350年も経っています。

西暦660年頃は朝鮮半島で百済が唐・新羅の連合軍により滅亡し、百済を助けるために送られた倭国軍も朝鮮半島西岸で大敗。
倭国は西日本各地に古代山城(朝鮮式山城)を築いて唐・新羅の侵攻に備えました。
その一つが金田城です。
東国から集められた防人たちが城山山頂から朝鮮半島をにらみ続け、対馬は国防の最前線の国境の島でした。

金田城はぐるっと一周するように石塁をめぐらせた城です。
城壁の総延長は約2.2km、石英斑岩を使った石塁の残存箇所の延長は最長で49.3mと、特に見事な石塁が残っています。

金田城

急な斜面に築かれているため、石塁の上を歩くような散策は危険。
整備された散策ルートを歩いて見学しましょう。
散策ルートは大きく分けて3つあります。

金田城

山頂コース

立派は石塁の残る東南角石塁などを通過して、約40分の道のりを登っていきます。

山頂向かって道が険しくなるので要注意。
そこを通過すると大パノラマが広がっています。

金田城

山頂付近には日露戦争に備え整備された巨大な砲台の跡が残っています。
1300年前の防人が築いた古代山城と100年目に旧日本陸軍が建設した近代要塞が共存する歴史が詰まった所です。

金田城

石塁見学コース

城門や石塁を中心に散策するコース。

金田城には全部で三か所の城戸があります。
三ノ城戸では7m近くの高さまで積まれた石塁が残されています。

結合コース

山頂コースと石塁見学コースを繋ぐコース。

急斜面を下っていくため、足場の悪い箇所も多く迷いやすい山登り経験がある人向けです。
3つのコースを歩き金田城の城壁をぐるっと一周すると4~5時間ほどかかります。

2017年に金田城は「続日本100名城」に選定されました。
お城好きのかたもそうでない方も、防人が見たであろう景色を見ながら歩いてみてはいかがでしょうか。

MAP

基本情報
住所 長崎県対馬市美津島町黒瀬城山
交通 対馬空港から車で20分/厳原港から車で25分/比田勝港から車で1時間50分
駐車場 あり(登山口に若干数)
トイレ なし